維新政治の失敗 〜教育①〜

維新政治の失敗

管理と強制が蝕む大阪の教育

子どもたちにとって一番いい教育とはなんでしょうか。保護者が子どもたちに与えてあげたい教育とはどんな教育でしょうか。

ほんらい個性豊かなひとりひとりの子どもたちが、その個性をむりやり鋳型にはめ込まれることなく、自由でのびやかに育つこと。いろんな個性の仲間がいることを知り合い、その多様性を認め合いながら共に育つこと。そのなかで共に支えあいながら社会の一員としての責任をはたす自覚-公共性を身に付けること。

わたしたちはこれこそが教育に求められていると考えます。

「教育改革」は「管理と強制」の教育だった

しかし、大阪維新の会が「教育改革」と称するものは私たちの教育観とは真逆と言わざるを得ません。維新が提唱する教育はまさに「管理と強制」の教育と言えます。

「管理と強制」の教育を実現するために大阪維新の会は、教師に対する管理を徹底します。

まず橋下徹府知事(当時)は2011年6月、「大阪府の施設における国旗の掲揚および教職員による国歌の斉唱に関する条例」を制定しました。

既に「国旗・国歌法」があるのに、あえて条例制定した意図は、当時公募校長として府立和泉高校校長であった中原徹氏が、12年の卒業式で「口元チェック」を行ったこと、この行為を橋下府知事が「素晴らしいマネジメント」と称賛したことに表わされています。

ちなみに中原氏は13年4月から大阪府教育長に就任し、9月に「口元チェック」を義務付ける通知を出したりしますが、14年10月に他の教育委員への威圧的な発言や事務局職員へのパワハラ行為が問題となり、15年3月に辞職に追い込まれました。

立憲民主党大阪府連「都構想」ポータル・維新政治の失敗 教育

また、11年11月のダブル選挙で松井一郎府知事、橋下市長を誕生させた維新は、大阪府市で「教育基本条例 」(府では「府立学校条例 」と「教育行政基本条例 」に分割)や「職員基本条例 」を制定し、教師や公務員への管理強化を強めます。

これらの条例制定は選挙結果を背景に強引に推し進められました。このため府教育委員会の生野照子委員長(当時)は条例案可決を受けて辞職。「条例は運用次第では破壊的にもなる。適正な運用をめざしてほしい」と語りました(産経新聞)。

続く、大阪府市の教育混迷

以降、現在に至るまで、大阪府市の教育の混迷は続いています。鳴り物入りで始めた公募校長制度も不祥事続きで、何人もの公募校長が辞職し、なかには懲戒免職ののちに別の詐欺事件で逮捕されるものまで出る始末です。

「上」からの管理強化は現場の先生たちを委縮させ、創意豊かな教育を生む力を削ぐだけでなく、「上」に立つものの権限を肥大化させ、結果としてハラスメントの温床となり、教育現場を荒廃させます。

もうこんな維新の教育はお終いにしなくてはなりません。